おわりに

今回、研修会を実現できたのは、ひとえに、独立行政法人福祉医療機構「社会福祉振興助成費補助金」の助成および多方面の方々のご厚意とご尽力によるものです。

研修会実施のために「検討委員会」を2010年6月・8月・11月に開催しました。委員の皆さま、オブザーバーとして検討委員会にご参加いただいた企業の皆さまからも、それぞれの立場から貴重なご意見をいただきました。

研修会当日は、事例発表者として、4名の皆さまにお忙しい中ご協力いただきました(ハウス利用者の個人情報への配慮から、本報告書では、事例発表者の皆さまのお名前を記載いたしませんでしたが、心より御礼申し上げます)。また、全体会ファシリテータとして山本佳子氏(いわき明星大学人文学部心理学科准教授/パンダハウスを育てる会代表)、分科会ファシリテータとして岩瀬貴美子氏(看護師/元武蔵野大学看護学部小児看護学講師/認定特定非営利活動法人ファミリーハウス理事)、植田洋子氏(認定特定非営利活動法人ファミリーハウス理事・事務局長)、大藤佳子氏(西条中央病院小児科部長/特定非営利活動法人ラ・ファミリエ副理事長)、堀浩樹氏(三重大学大学院医学系研究科医学医療教育学分野教授/三重ファミリールーム運営委員会代表/日本小児白血病研究会(JACLS)運営委員長)にお忙しい中ご協力いただきました。

また、名古屋市でハウスを運営する、認定特定非営利活動法人あいち骨髄バンクを支援する会の皆さまには、研修会開催にあたり、多方面でご協力いただきました。ありがとうございました。

そして何より、研修会にご参加いただき、様々な情報交換にご協力いただいた全国のハウス運営団体の皆さまに、心より御礼を申し上げます。

日本では1990年前後から、「病院近くのわが家」の必要性を感じた人たちから始まった活動が、各地に広がりました。当初は闘病経験のある家族や、同じ問題意識を持つ医療従事者が中心でしたが、現在では、活動の輪が広がり、多方面の方々からご理解とご支援をいただけるようになってきています。そのような中で、病気の子どもと家族のために役立つハウス運営に向けて、着実にノウハウが蓄積されてきていることを実感しております。

今年度、研修会を実施して、これからも利用者に役立つハウスを目指して進んでいくことを、ハウス運営団体の皆さまと確認し、検討を深めることができました。私たちはこれからも、病気と闘っているお子さんとご家族にとって、ほっと休める「病院近くのわが家」となるようなハウスを目指して、努力を重ねていきたいと思います。

子どもが病気になることはどの家族にも起こりうることです。そのとき「病院近くのわが家」が子どもや家族の不安や負担を少しでも軽減させられるよう、様々な方々の協力をいただきながら、これからも真摯に試行錯誤を続けていきたいと考えています。

最後に、改めまして、研修会にご協力いただきましたすべての皆さまに心より御礼申し上げます。

認定特定非営利活動法人ファミリーハウス
2011年3月吉日